/ 2023-03 [会社概要]

ヘティヒグループ、2022年の売上10%増を記録

2022年の売上は15億ユーロ2,100億円)を記録

世界最大の家具用金物メーカーに数えられるヘティヒグループ(本社:ドイツ・キルヒレンガン)は2022年、約15億ユーロ2,100億円)の売上を達成しました。2021年に26%増の売上を達成していたヘティヒ社は、再び売上前年比10%増という堅調な業績で2022年を締めくくりました。そのうち74%を海外事業が占めました。また、ヘティヒ社は新製品開発に関わる建物や生産機械などにグループ全体で1.25億ユーロ(175億)の設備投資を行いました。現在、ヘティヒ社の従業員数は全世界で8,000名を超えており、そのうち3,800名以上がドイツ勤務です。

Jana Schönfeld, ヘティヒ・グループ常務取締役 Sascha Groß, ヘティヒ・グループ代表取締役

高需要一転、消費者の買い控えが顕著に

2020年下半期から始まった家庭用家具市場の需要の増加は2022年半ばまで続きました。この期間、世界中で、リフォームや居住環境の改善、DIYに消費者の高い関心が向けられ、住居に投資する消費者が多く認められました。ヘティヒグループは、できる限り多くの消費者に、デザイン性に優れた家庭用家具の新しいソリューションを提供することを目標とした取り組みを通して、最善の形でお客様とコラボレーションすることに成功しました。また、ヘティヒ社はDIY分野向けのソリューションを提供することで、このトレンドを支えることができました。一方下期は、多くの国で長期にわたり続いていた家具市場の高需要が一転し、一部の消費者の買い控えが顕著に認められるようになりました。2022年は世界中の多くの国や地域でインフレ率が高水準で上昇したことに加え、電気代やガス代も高騰し、ヘティヒ社をはじめとする多くの企業だけでなく、消費者も打撃を受けました。「2022年は、世界中の多くの地域で、家具などの生活必需品や消費財、そしてエネルギーの価格が高騰し、消費者が購入の優先順位を考え直さなければならない程まで上昇しました」とヘティヒグループのマネージング・ディレクター、Jana Schönfeld(ヤナ・ションフェルド)は振り返ります。

ガス不足に備えた万全の体制

「ヘティヒグループは、ガス不足によって引き起こされるあらゆる状況に対応する万全の体制を整えています。とはいえ、ガス代の値上がりは避けられず、対応が求められるでしょう」とヘティヒグループのマネージング・ディレクターSascha Gross(サーシャ・グロース)は言います。たとえばLPGと電力はどちらも、製造に必要なガスの代わりに使用できます。また、エネルギーを節約し回収するプロセスは特にサステナブルであるため、ガス不足が発生した場合に役立つことが見込まれています。「お客様にとってこのような困難な時期でも信頼で、透明性のあるパートナーであり続けるために必要なのは、発生する可能性のあるガス不足に徹底的に備えることです」と断言するGross(グロース)は次のようにコメントしています。「言うまでもなく、上限価格を設定することで、企業への負担を軽減するドイツ政府の取り組みを好意的に受け止めています」ただし現時点では、電気代とガス代に対して設定される上限からドイツのヘティヒ社が必ずメリットを得られるかどうか、いかにメリットを得られるかについては定かではありません。メリットを得られるか否かはすべて、上限価格が設定される複雑な方法次第です。

楽しく仕事をしてもらえるように世界中の社員のつながりを強化

Schönfeld(ションフェルド)は笑顔で次のように話します。「ここ数ヶ月間は、事業所の連携をさらに深め、新たなアイデアを生み出すために協力し合い、全面的に自社プロセスを改善し、何より社員の皆さんに協力して楽しく仕事をしてもらえるように取り組んできました」

世界規模で実施されたヘティヒ社初のラーニングイベント「Future Days」は、社員の皆さんにとって3日間にわたり知識を共有し、社外のエキスパートからインスピレーションを得る機会となりました。Gross(グロース)は、自社の戦略を強化することに的を絞ったこの新たな学習方法について次のように話します。「世界中にあるヘティヒ社の事業所で、多くの社員が合計で62のオンラインイベントや多数の対面セッションを企画してくれました。」また、ビーレフェルトのロックシュッペン・イベントセンターで開催されたパーティーには、ドイツ国内から1,700人の社員が参加しました。さらに1年の締めくくりとして、世界中の社員約230人が合同クリスマス動画に出演し、ヘティヒ社内の結束がさらに強化されました。

主な目標はサステナビリティ

企業として環境と社会に対する責任を果たしつつ事業を成功させること ― これはヘティヒグループの企業戦略の長期的な目標です。「私たちは日々、すべての人々にとって生きる価値のある未来につながる行動をとることを徹底しています」とSchönfeld(ションフェルド)は話します。社会的責任を果たすことを重視しつつ、家族経営のヘティヒ社は、社員を大切にします。したがって今後も引き続き、職場の安全衛生を徹底的に重視していきます。その各種プロジェクトは、健康面で社員の皆さんに安心して働いてもらうことを目標として計画されています。主な目的は、ヘティヒ社で働く全社員の皆さんの心と体のバランスを良好な状態に維持することです。その一つとして、製造現場のあらゆる作業工程での身体的サポートを提供するため、外骨格ロボットの活用にも取り組んでいます。

さらにヘティヒ社は公正かつ教養ある社会づくりにも取り組みます。社会的責任を果たす上でのヘティヒ社の目標の一部として、「世界中の社員にボランティア活動への参加を働きかけ、当社が事業を展開しているすべての地域で生物多様性を強化し、現地の福祉プロジェクトに関わり、当社でキャリアをスタートさせることに関心をもってもらうため早い段階で若い世代とつながりを築きたいと考えています」とSchönfeld(ションフェルド)は話します。

社会的責任同様、ヘティヒ社は特に環境に対する責任を深刻に考えており、常にその責任を果たしています。同族経営企業であるヘティヒ社は社会的責任と環境に対する責任を果たすことで、すべての拠点でクライメイト・ニュートラルを実現し、資源を保護し、自社のエネルギー効率を向上させることだけでなく、自社製品のリサイクル可能性をさらに最適化することも目指しています。

すべての人々の未来のための投資

家族経営の企業として、ヘティヒ社は1888年の創業以来、常に進化を続けてきました。そして4世代続くヘティヒ社は、今なお刷新と成長を続けています。昨年は、デジタル化の促進や生産能力の拡大のため、新製品やインフラストラクチャ関連のプロジェクト、建物やシステム、ソフトウェアに1.25億ユーロ(175億)を投資しました。「例えば、現在キルヒレンガンでは、多機能型製造施設の建設が順調に進められていて、2月の初めには上棟式を行うことができる見通しです。すべてが予定通りに進んでいることはとても嬉しいことです」とGross(グロース)は話します。

未来への自信

ヘティヒ社は今後も鋼材価格の高騰やエネルギー費、運送費、地政学的リスク、不安定なガス供給といった課題について考えざるを得ない状況に置かれることや、2023年も引き続き新型コロナウイルス感染症に起因する各種制限やサプライチェーンのひっ迫の影響を受けることを想定しています。かつてないほどチームの結束力が高まっていると話すSchönfeld(ションフェルド)は次のようにコメントしています。「結束力が高い優秀なチームとして、今後私たちはこういった課題を乗り越えることができると確信しています。世界中で働く社員の皆さんは年々、前年を上回る働きぶりを見せてくれています。また、2023年も引き続き頼れるサプライヤーやパートナーの皆様がいてくださることも揺るぎない事実です」

さらにGross(グロース)は次のように補足します。「私たちは、今後数ヶ月ではなく長期的な視点で考えています。ヘティヒ社は世界中のさまざまな地域で事業を展開していますが、発展の仕方は地域によって大きく異なります。だからこそ、国を問わずお客様のさまざまなニーズを柔軟に受け入れ、機会があればどんな機会であれ利用していきたいと考えています」さらにヘティヒ社のチームはお客様と共に、新しい(モバイル)オフィス空間を構築し、DIYの分野で最適化を重視したプロジェクトに対応することも予定しています。ヘティヒ社は、自信を持って世界中で事業成長できる可能性を認識し、その機会を活用したいと考えています。また、既存のお客様と新しいお客様を「驚かせる」ため未使用の製造能力を活用することも視野に入れています。

2023年の決算報告会見用の写真素材はこちらからダウンロードしていただけます:https://www.hettich.com/short/ogds8lx

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